春はいずこへ
みなさんこんにちは。兵庫労連の中の人です。
さて、題にも書きましたが、『春はいずこへ、、、』気温がどんどん上がってもう暑くてたまりませんね。という意味と、新型コロナウイルスの影響で季節を感じる行事も全て中止。という意味の2つを掛け合わせてみました。
はい、まぁこれくらいにしておいてですね、今日もつぶやいていこうと思います。
とうとう始まる 正社員解雇
ということで、労働相談センターに寄せられる相談にとうとう正社員解雇が舞い込んできています。退職希望を募った(募集した)が、誰もいなかったため整理解雇します。と会社に言われた事例です。あえて募ったの後に括弧をつけて募集したと書いたのは例のあれです。笑
4月までは非正規職員の雇い止めばかりでしたが、今月に入って正社員の整理解雇というワードが出てきました。そうです。正社員の解雇が始まったのです。このブログで何回かこの状況を予測する文書を書いた記憶がありますが、その通りになってきました。
会社がもたなくなるため現段階で切れるものを切っていく、というやり方です。ただし、整理解雇といっても経営状態が悪いという理由だけでそう簡単に行えるものではありません。整理解雇には4要件というものがあり、解雇しなくても良いようにどれだけ努力したか、というのが指標に入ってきます。経営努力もしていないのに解雇はできないわけです。
1.人員整理の必要性
2.解雇回避努力義務の履行
3.被解雇者選定の合理性
4.手続きの妥当性
これらが4要件になります。これら全てを満たしていなければ整理解雇は成立しません。コロナウイルスによる業績悪化を理由としていますが、その場合であっても事業継続のための支援策は複数あります。雇用調整助成金は休業とした場合、職員に給料を支払っていたとして、その分を国の財源で補償するというもの。これは支給が始まっておらず遅いという点が問題ではありますが、その他にも持続化給付金といって経済産業省が行っている制度では既に70万件の申請があり、内2万件以上の企業に支給を既に行っています。(他の67万件近くの申請はどうなっているんだろうか)
こういった制度があるにも関わらず、これらを申請せずにただ口上での経営悪化を理由にはできません。また、役員報酬の削減などの努力がなされたのか、という点も確認が必要です。また、職員へ説明を行い協議し、納得を得るための手順が踏まれているのかどうかという点も非常に大切です。
これらは個人で訴えてもほぼ通りません。労働組合に加入し団体交渉することが必要となってきます。整理解雇の場合は職場の多くの職員が対象となるため、労働組合を作るのも一つの方法です。
ということで、社会の雰囲気が変わる中で労働相談の内容も変わりつつあります。
現在の情勢の中で職を失えば次の仕事が見つかる補償はありません。自分の生活、家族がいる方は家族を守るためには、今の職場でいかに働き続けるか、ということが重要となってきます。今後は倒産も含めた正社員を中心とした労働問題が急激に増加すると考えられます。これを見ている方や、ご友人の方などがお困りになった際には、いつでもご相談ください。
来週の土曜日、5月16日は労働相談緊急ホットラインも開催しています。
★兵庫労連・労働相談センター
“ひとりじゃない” 相談するという選択
0120-378-060 相談無料・秘密厳守
月~金10時~18時(土・日・祝日は休み)
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